資産形成の中で積立投資や株式投資をしている人も増えてきましたが、不動産投資をしてみたいと感じている人も多いのではないでしょうか?
でも大きな資金が必要そうだし、不動産投資のリスクも怖い、不動産のことなんて難しくて分からない、ってイメージで中々始められない人もいると思います。
また、実際不動産投資の営業電話もかなり増えてきましたので、不動産投資をしてみようか迷ってる人もいますよね。
その不動産投資の営業から直接聞いた内容を元に僕なりの意見も交えてお伝えしていきます。
不動産投資とは
不動産投資と聞くと難しそうなイメージあると思いますが、不動産投資で利益をあげるには大きく2つあります。どちらで利益を得ようと考えるかで手法も変わってきます。
キャピタルゲイン
キャピタルゲインとは持っている資産が値上がりすることで得られる利益のことを指します。
例えば、1000万円で購入した不動産が10年後1200万円に値上がりして売却した場合、200万円の利益となります。
単純に安く買って高く売れれば利益を得られるということですね。
キャピタルゲインには、他にも株式や投資信託、会員権、貴金属、絵画なども発生します。当然値下がりするリスクもあります。
インカムゲイン
インカムゲインは資産を持っていることで継続して得られる利益のことを指します。
例えば、株式投資で得られる配当金や投資信託の分配金、銀行に預けておいて受け取れる利息なども該当しますね。他には株主優待なんかもインカムゲインに該当します。
インカムゲインには継続して受け取れる利益を指すため、値下がりリスクのようなマイナスになるリスクはありませんが、業績悪化による配当金の廃止や利息収入の定価などが存在します。
不動産投資知っておきたい6つのリスク
不動産投資の利益の種類は理解できたかと思いますが、中々始められない理由にはリスクが怖いってことが挙げられます。
リスクを知ることで未然に防ぐ、もしくは対処することも可能ですのでここでリスクについて解説しておきます。
災害リスク
昨今、想定外の自然災害など多発しており自然災害に対して「大丈夫だろう」はかなり危険な考え方になります。不動産投資では資産が実物として存在しますので、自然災害による損害のリスクがあります。火災保険などで補填することも可能ですが、保険も万能ではないのでリスクをゼロにすることは難しいです。
空室・滞納リスク
不動産投資のインカムゲインの代表としてあるのが家賃収入。不動産を借入で購入し(毎月の返済+管理費用)より(家賃収入)の方が多ければ単純に利益を得られます。
反面、空室率が上がったり滞納者からの回収不能となれば家賃収入が減るので収支が赤字になるリスクを持っています。
一般的には管理会社などが介入し管理をしてくれますが、管理会社に依存する形になりますので、最初の物件選び(立地、間取り、築年数など)が重要となってきます。
金利上昇リスク
不動産投資は大きな資金が必要になるケースも多いので、借入をして始める人がほとんどでしょう。先ほど示したように「返済+管理費用<家賃収入」が一般的な利益の考え方になるので、金利が上昇することで返済金が増加すると利益が薄くなってきます。場合によっては家賃収入を上回ることも想定しなければなりません。
不動産価格下落リスク
不動産価格は変動しますので、キャピタルゲインを目指す場合には大きな影響を受けます。下落した時に利益どころかマイナスになってしまうリスクがあります。インカムゲインで安定的に利益を得ていたとしても、最終売却した時に大きく下落をしているとコツコツ積み上げてきた利益を食いつぶしてしまうことも考えられます。
家賃下落リスク
社会状況や物件の環境に変化があったり、ある程度の築年数になると立地によっては家賃を下げないと空室率が増加してしまう可能性があります。
家賃を下げざるを得ない状況になると単純に収支が悪化します。
物件の老朽化リスク
不動産という実物件があるので、想定内のリスクにはなりますが老朽化することで空室率が増加したり家賃を下げなければならない状況が考えられます。また、メンテナンス費用として管理費用が増加することも考えられます。
火災保険などで対応できる範囲もありますが、一定数収支に影響を与えることも想定しなければなりません。
僕が実際に営業受けた不動産投資案件5選
コロナ禍の影響なのか、副業や投資で老後の生活資金を得ようという傾向が強まったからなのか、不動産投資の営業や提携の電話が増えました。
不動産投資にも手法はいくつかあります。それぞれに特徴があり、リスクの考え方も手法によって変わってきます。
ここでは、僕が実際に営業を受けて聞いた話を交えてそれぞれ不動産投資の特徴を解説していきます。
中古マンション投資
どんな投資手法?
主に都内主要地でのワンルームマンションが対象になります。路線によっては安定した不動産価格で取引され、場合によっては10年後値上がりなんてのも期待できます。価格帯は2000万円〜3000万円が主になります。
物件の20%を頭金として残りは融資を受けるパターンが多いですね。毎月の収支はややプラスくらいで目標とする年度で売却してキャピタルゲインを目指す投資手法になります。
メリットデメリットは?
新築でなく中古マンションに投資をするには理由があって、通常新築の段階から不動産価格は下落し、5年〜10年あたりからなだらかな曲線になります。耐久年数も30年〜40年と長いので中古マンションでも十分な不動産価格を維持することが期待できます。
どんな人に向いてる?
ワンルームは常に需要がありますが、業者によって取扱い物件に差がありますが、空室率はどこも95%以上との提示なので、借入に問題がなければインカムゲイン、キャピタルゲインと期待できるかもしれません。
ただし、長期的というよりは築年数10年以内の物件を購入して10年以内での売却を目指したい人に最善かもしれません。
新築戸建て投資
どんな投資方法?
中古マンションと対象になるのが、新築戸建てに投資する案件になります。地価で考えると都内近郊の地域での物件が多い傾向にあります。僕に営業来ていたのは埼玉県でした。
通常の融資として借入をして支払いが完了したら家賃収入がそのまま利益になるという考え方になります。価格帯は3000万円前後が多いようです。団体信用生命保険がついてるので、生命保険代わりにどうですか?と提案されるケースが多いですね。
メリットデメリットは?
新築になるので築浅の段階だと売却損が発生する可能性は非常に高く、毎月の返済と家賃収入もトントンかややマイナスになる可能性があります。そのため短期的な投資というよりは長期的な視点が必要になります。
また、自分で持ち家を持とうとしたときにローンの借入枠がいっぱいになり、住宅ローンを組めなくなるデメリットがあります。ライフプランをよく考えて投資した方がいいですね。
また、老後の生活費として年金に家賃収入がそのまま上乗せになるので、手間をかけずに資産形成ができる手法のひとつとなるので、長期的に利益を得ることが可能となります。
どんな人に向いてる?
持ち家の予定がなく、株や投資信託でも資産運用もめんどくさいって方にはいいかもしれません。返済はあるものの不動産としての実物件を所有する形になるので、30代後半から40代後半までの世代にはちょうどいいですね。
小口化不動産投資(居住用)
どんな投資方法?
上記のように大きな借入をして不動産所有するのには抵抗ある人に、1口〇〇万円という形で小口化して所有権を持つ不動産投資になります。大抵は1口100万円、5口〜というのが条件になってるようです。住居用マンション一棟が対象となり管理組合を立ち上げ、管理などに一切の手間はなく口数分の分配を受け取るだけになります。10年で償還するケースが多いので長期的な運用はできません。
メリットデメリットは?
少ない金額から不動産投資ができるのと、管理に手間がないので不動産投資初心者でも始めやすい仕組みになってます。期待値は年利3%くらいにはなりますが、安定して収入を得られます。
小口化不動産投資の最大メリットは相続対策です。相続評価を70%〜90%評価を圧縮することが可能で、現金資産を多く所有する資産家には有効に活用されています。
例えば現金1000万円をそのまま相続した場合、最高税率で課税されると550万円の納税が必要になります。小口化不動産に投資すると相続評価額が1000万円から200万円に圧縮されるので最高税率課税でも110万円と節税効果が高いのが特徴。歴年贈与を活用して、圧縮した評価額で下の世代に渡すこともできるので重宝されそうですね。
どんな人に向いてる?
メリットそのまま相続税対策が必要な家庭には非常に有効な投資手法になります。また、少ない金額で不動産投資収入を安定的に得たい人にもおすすめできます。
小口化不動産投資(事業用)
どんな投資方法?
基本的には、居住用の小口化不動産投資と同じで、対象が事業用の商用ビル一棟となります。その分金額も大きくなるので(10億とか15億が当たり前くらい)募集する口数もかなり余裕があります。
メリットデメリットは?
投資としての効果は居住用と同じで相続税の節税効果になります。
コロナ禍で都内の企業がオフィス撤退などしているように都内の商用ビルのニーズをどう捉えるかがポイントになってきます。
どんな人に向いてる?
ここも相続税対策が必要な家庭にうってつけの不動産投資となります。業者の物件選定次第ってところもあるので、物件の概要はよく聞いておいた方がいいですね。
アパート経営
どんな投資方法?
地方で中古物件を購入しリノベして貸し出すのか、新築で建てて貸し出すのか、またサブリース契約で管理も家賃保証もしてもらって運用するのか、アパート経営と言っても選択肢はいくつかあります。
メリットデメリットは?
管理を不動産会社や住宅メーカーに任せるのか、自身で管理していくのかで毎月のランニングコストが変わってきます。また、立地条件や間取りの地域性なども鑑みて物件を選ぶことが重要です。初期費用にいくらかけるかでその後の収支計画も変わってくるので、しっかりしたリサーチと計画を立てて実行することをおすすめします。
サブリース契約はよく仕組みを理解して取り組むように気をつけてください。
どんな人が向いてる?
管理を不動産会社に任せるのを前提にすると、ある一定の収入があれば会社員でもできる不動産投資になります。本業はあるけど、本業以外で収入を得て手間なく資産形成したいって人に向いてます。
太陽光物件投資
どんな投資方法?
太陽光と聞くと今更というイメージ持つかもしれませんが、FIT価格の権利(固定で約束された売電価格)を持つ物件も一定数あります。また、価格自体たしかに下がってはいますが、太陽光設備自体の価格も下がっているので、一概に太陽光投資は厳しいとは言えません。
大抵、20年で償却され、売却するか継続するかの選択になります。
メリットデメリットは?
最初に手続きをしてしまえば管理などの手間がなく、初期費用も少額でスタートできます。また、初年度、2年度目に消費税還付や所得税などの節税効果もあるので、初期投資分はすぐに回収できる計算になってます。
節税効果はある程度年収のある人にはかなり大きい効果があります。業者にもよりますが、ハザードマップなどで自然災害などのリスク回避しているものの、絶対ではないということ注意してください。
どんな人に向いてる?
基本的には節税効果が高く、流動性は低いので安定的な高所得者におすすめします。経営者などが個人の資産形成する手法のひとつとして選択することお勧めします。
おまけ(REIT)
いわゆる不動産投資の投資信託になります。上記は業者との取引で不動産投資しますが、その不動産会社の株式をパッケージにして「投資信託」として運用会社に任せることができるため、不動産投資の中では始めやすい投資手法になります。
不動産投資で初心者が気をつけるポイント
初心者が不動産投資するにあたって、まだ不安に感じることってありますよね。
どんな投資手法なのかなんとなく理解はしてもほんとに大丈夫なのか、迷ったりすると思います。そこで初心者が気をつけるポイントをまとめました。
①目的や手元資金に合わせた投資を選択する
なんとなく良さそうだから始める、なんてことがないように何故不動産投資を選ぶのか目的をはっきりさせることです。
また、不動産投資は大きな金額が動くことから融資を受けることが多いため、返済計画や運用計画を立てて万が一の時に手元資金で対応できるのか、シミュレーションする必要があります。目的目標のない投資はしないように気をつけましょう。
②信頼できる不動産会社を選択する
今は情報はネット上にいくらでも転がっています。不動産会社のホームページやSNSをチェックしたり、クチコミを見てみるのも大事です。
③複数の不動産会社から話を聞く
よく言われますが、医者に病気の診断されたら必ず3つの病院で検査しましょう、と。
不動産会社も数多くありますので、最初に触れた不動産会社が必ずしも最善の不動産会社とは限りません。複数の会社から話を聞くことで、不動産投資の基礎力も養われます。話を聞くときはメリットだけでなくデメリットも聞くようにしましょう。
④家族の同意を得る
必ず家族の話し合いの場を持ち、家族の同意を得るようにしましょう。自分一人だとうまい話にばかり頭がいってしまいますが、第三者の意見や感想を聞くことで冷静に判断ができます。
⑤購入した物件の出口を決める
購入した物件がある程度年数経った時や何か状況に変化が起きた時に、持ち続けるのか売却するのか先に決めておくことで、迷わず判断できます。投資において出口をしっかり決めて始めることは失敗しにくい、もしくは失敗しても最小限のマイナスに留めることが可能となります。
⑥うまい話にばかり耳を傾けない
人はどうしてもうまい話やいい話にばかり耳がいってしまいます。不安な点があったとしても自分で都合よく口実をつけて飛びついてしまう、そんな経験したことありませんか?
数字的根拠を提出してもらい、即答せずに持ち帰って冷静に考える時間を作りましょう。
⑦得た利益を運用する
不動産投資で得た利益も散財してしまってはなんの意味もないですし、かと言って銀行預金してるのもおかしな話。
不動産投資はどこで勉強できる?
物件探しや不動産会社探しの前に、不動産投資について基本的な知識を学ぶことが失敗しない不動産投資への第一歩です。
とはいえ、どこで勉強したらいいのか?どうやって勉強したらいいのか?わかりやすく解説します。
不動産投資について手軽に学ぶ
各種セミナーを行っている不動産会社を紹介します。今はWEBで参加できるのでハードルも低くなってます。ちょっとでも違うなと思えば、退出しちゃえばいいだけですからね。
不動産会社の話を聞く
座学での勉強も大事ですが、不動産会社の個別相談で直接話を聞いてみるのもかなり勉強になります。こちらもWEBで開催している不動産会社を紹介しますので、気軽に参加してみてください。
当社の提携不動産会社に話を聞く
当社でも不動産投資を始めたい方向けに、いくつか不動産会社との業務提携を結んでいます。信頼できる先なので、ご要望があれなWEB面談も可能です。ここで注意しておいてもらいたいのは、信頼できる不動産会社でも投資結果は約束できるものではないということ。
投資はあくまでも自己責任になりますので、そこだけご理解ください。
まとめ
不動産投資について僕なりに初心者向けの内容をまとめましたが、いかがだったでしょうか?
ここ最近、つみたてNISAやiDeCoなど資産形成始めた方も多いですが、それだけでは十分な老後資金を準備するには足りないケースが見受けられます。
かと言って、株式投資となると知識もないしハードルが高い。そのような投資初心者にとって、不動産投資は融資さえ通ってしまえば始めることが可能ですし、実物の不動産があると安心感もあります。
今後のライフプランで資産形成のシミュレーションを作成し、自身にとってどんな投資手法が最適なのか知りたい方は当社までお問合せください。
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