生命保険の保障金額を考える前に必要なこと
唐突に「生命保険ってさ、いくらくらいの保障に入ればいいの?」や「保険料っていくらくらい払うのが普通?」と聞かれることがあります。
その場合の私の答えは「分かりません」です。
生命保険と一口に言ってもその人その人の置かれた環境や家庭状況、その他周辺の状況等によって必要な保障金額は違いますし、そもそも生命保険自体いらないかもしれないのです。
日本人は保険好きと言われるくらい皆さん社会人になったら、結婚したら、子供が産まれたらと生命保険に加入する機会を持って、よく分からないけど必要だろうと加入しているケースが多い気がします。
そもそも何のためにその生命保険に加入していますか?
それってちゃんと目的に合った内容で加入していますか?
正しい保障の考え方
私たちがお客様に生命保険のコンサルティングする際、まずしっかりしたヒアリングから始めます。
「万が一の時、今と同じ生活をするためにどのくらい保障が必要なんだろう?」
まずここから考えていきましょう。
ここで、日本で一番多い一般的な家族構成で例を挙げていきますね。
夫(35歳)会社員 年収480万円
妻(30歳)主婦
長女(5歳)
次女(3歳)
※持ち家で住宅ローンを組んでいる
さて、もしこの家庭で今夫が亡くなったらどのくらい保障が必要でしょうか?
年収480万円ということは、月々にすると40万円です。
夫が亡くなるということはこの収入が途絶えてしまうので、どこかから40万円が入って来れば同じ生活ができますよね?
でも丸々40万円必要でしょうか?
夫は会社員ですので遺族厚生年金が入ってきます。
一般的に子供が二人いたら子供が18歳になる歳まで毎月15万円が入ってきます。
また、住宅ローンも団体信用生命保険があれば支払いが無くなります。この場合8万円としておきますね。
夫がいないということは、それまで払ってたお小遣いや保険料、携帯代、食事代などかからなくなるものもあります。
概算でそれらトータル8万くらいとしておきましょうか。
ここで一度試算してみましょう。
毎月の収入:40万円
遺族厚生年金:−15万円
住宅ローン:−8万円
食費等:−8万円
差引17万円となります。毎月保険会社から17万円が入ってくれば今と同じ生活ができる計算になります。
では、いつまであればいいのか?下の子が経済的に独立するまでと考えると19年間ですね。
そうすると万が一の時は毎月17万円が19年間給付される収入保障系の生命保険に入ればいいってことですよね。
ここをベースに考えていくと、どうせなら、さみしくなるしいい生活したいから、収入は出世すればこのくらい上がるだろうとかどのくらいの保障にすればいいのか考えることが出来ます。
ただ、さらに深く考える必要もあります。
妻が実家に帰れるなら、今の住居を貸すこともできますし、実家に面倒見てもらえるかもしれない。
妻も正社員で働ければ大きな収入減とならないかもしれない。
こういった収入保障のような大きな保障を付保する場合の生命保険は掛け捨てのケースが多いです。
19年間生きていたらすべて捨ててしまう保険料。夫が54歳時点で亡くなる確率ってどのくらい?
他にも考えなければいけないことはあります。老後の資産、子供の教育資金、貯蓄もしないと・・・などなど
まとめ
考え出したらおそらく、もうどうしたらいいか分からない!ってなりますよね。
何が必要で何が必要でないか、優先順位を決めて一つ一つ今出来ることから順番にやっていくことが大事です。
全部をいっぺんに考えるから分からなくなってしまうんです。
そして、生命保険は100人いれば100通りの入り方があります。
私たちプロのファイナンシャルプランナーがしっかりとお客様の状況をヒアリングすることで隠れた問題や課題を浮き彫りにして、その問題点を解決する手法を考え、正しい方向に導いてあげる。
その問題解決のためには必ずしも生命保険でなければいけないというわけでもありません。
その他金融商品も駆使して解決できることもあります。
お気軽に私たちにご相談ください。
次回テーマは医療保険についてお伝えしたいと思います。
最後までご一読頂き、ありがとうございました。
コメント