交通事故ってそう何回も経験する人はいないと思います。
いざ事故が起きたらどうすればいいかわからないひとも、もう交通事故は慣れたってひとにも今回の記事は参考になると思いますのでよく読んでみてくださいね。
誰もが事故を起こしたくはないけど起きてしまうもの。
自分がどんなに気をつけていても相手がいることなので絶対はないですよね。
キャリア23年、ずっと保険に携わってきた僕が過去の経験や知見から事故を防ぐためのポイントと事故が起きた時の対応のポイントをわかりやすく解説します。
最後には、保険会社の事故サービスセンターとの上手な交渉の仕方やよくある質問をお伝えしますね。
▽事故に関する損害額やもらえる補償など詳しい内容はこちらの記事も参照ください。
自動車事故が起きたらどうすればいい⁉︎
ほとんどの方が自動車事故は初めての体験になります。
そんなときに慌てない事故が起きたらまず何をすればいいのか?
過去の経験と自動車事故の時のよくある質問からポイントをお伝えしていきます。
自動車事故で最初にする6つのこと
起きてしまった自動車事故は後戻りすることはできません。
とはいえ、初めてのことで慌ててしまうのは仕方ないことです。
双方にケガがないか確認しましょう。必要な場合は救急車を手配する必要があります。
車が走行できるようであれば、二次被害を防ぐために移動する必要があります。
その際に損害状況や衝突した状況が分かるように写真を撮っておくと便利です。
走行できないようであればレッカーの手配も必要になります。
事故が起きたら必ず110番しましょう!
事故の状況によっては事故班が駆けつけるか最寄りの交番から来てくれます。
相手がいない自損事故でも壁や信号機などに損害がある場合は必ず連絡するようにしてください。
警察が来るまでの間に事故相手の連絡先等を交換しておきましょう。
基本的な情報は(氏名・連絡先・住所)があれば大丈夫です。
可能であれば、車のナンバーと修理先なども聞いておくと後のやり取りがスムーズになります。
相手との話が、場合によっては困難だったり威圧的な人で話すのが怖い、なんてこともあります。
まずは、事故の一報をいれることでアドバイスをもらうか相手側と話をしてもらうことも可能です。
保険会社の事故サービスセンターなら24時間稼働していますので安心かもしれませんね。
相手先もしくはご自身救急車で運ばれた場合、その場での話し合いは難しくなります。
話し合いができる場合でも、その場で何か約束事をしたり交渉ごとは控えましょう。
必ず、保険会社に任せるので詳細な話は担当者とお願いします、と伝えるようにしてください。
明らかにこちらが加害者の場合は事故を起こしたことに関する謝罪も忘れないように。
基本的には、上記のフローで事故を起こした直後は完了になります。
その後、保険会社の事故サービスセンター担当者より連絡がいくので、事故の詳細な内容を伝える流れになります。
事故サービスセンターとのやり取りや自身が納得いかないような対応があった場合に、代理店が間に入って交渉することは可能です。
ただ、相手との交渉は非弁行為にあたるため代理店が交渉することは難しくなってきています。
あくまでも事故当事者の代弁者として交渉をスムーズに行う立場になります。
事故の報告や初期対応が終わったらすること
ある程度事故の初動が完了すると少し落ち着いてきますでしょうか。
保険会社の事故サービスセンター担当者や代理店と今後の打ち合わせに入ります。
事故の形態によって多少の違いがあるので、大きな項目をまずはお伝えしていきます。
- ■保険会社事故サービスセンター担当者との打合せ
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まずは担当が決まったら挨拶がてらの連絡がきます。その際に事故の詳細な状況や今後の流れの説明があります。
この時にドライブレコーダーなどの証拠物があれば、伝えてもらうと状況確認もすむーずになります。
ドライブレコーダーを持っていない方はドラレコの最新情報も参照してみてください。 - ■自分の車の修理
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- お付き合いあのある修理工場が決まっている場合は連絡をして修理に段取りをする。
┗特にない場合は保険会社提携先や代理店の提携先を紹介してもらうこともできます。 - 代車に関しては、修理工場の所有する車を借りることも可能ですが、レンタカーを手配する方がスムーズな場合もあります。その場合のレンタカー費用は保険会社・加入時期によって規定が変わりますので必ず確認ください。
- 修理に出してからは、修理工場と保険会社との間で損害額を算出します。
- お付き合いあのある修理工場が決まっている場合は連絡をして修理に段取りをする。
- ■ご自身もしくは同乗者にケガがある場合
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- 通院する病院を保険会社事故サービスセンター担当者に伝えます。
- 通院に関する補償は「意外と知らない事故の時のお金の話」に詳しく記載あるのでご参照ください。
- 通院が完了すると保険会社は病院から所定の書類を取り付け、補償額を算出し提示していきます。
- 提示された補償額を了承すると通常1週間以内に着金します。
示談完了までの流れ
ひと通り最初の処理や段取りが完了すると「過失割合」が争点になってくるかと思います。
単純に停車中の車にぶつけてしまった、ぶつけられてしまったような事故であれば修理完了か通院完了を待つだけになりますが、「過失割合」が発生すると考えなければならないことや交渉に対しての判断が必要になってきます。
自動車事故の場合、お互いが事故を起こすリスクを抱えて運転していることから通常の走行している限り双方に過失が発生するケースが大いに想定できます。
過失割合を理解することで示談もスムーズの完了できますが、普段の運転でも気をつけることができます。
ここ最近では、過失割合の双方が納得いかない場合は弁護士に依頼するケースも増えてきています。
自動車保険の特約で弁護士依頼に関する費用も補償できるのでハードルはだいぶ下がった気がしますね。
過失割合が確定すると示談に進み事故に関する対応は完了します。
ぶつけられてもぶつけても交通事故って嫌なものですよね。
自動車事故の対応でよくある質問
このあと、事故の形態による「過失割合」のことと事故を防ぐためのポイントをお伝えします。
「過失割合」を理解して事故を防ぐポイント
「うわぁ、やっちまった」
信号待ちなどの停車中に完全に後ろからぶつけられたら防ぎようはないですが、ちょっとした注意をプラスしておけば防げた事故も多数あります。
事故の形態としてよくあるパターンは大きく二つあります。
- 交差点内での交通事故
- 駐車場内での交通事故
パターンごとに事故事例と注意点、対応のポイントなどをお伝えしますね。
交差点内での交通事故
交差点内の事故がケースとしては一番多いかもしれません。
「交差点内」とひと口に言っても事故の形態は様々です。
よくある交差点内の事故のケースと防ぐための注意点を紹介します。
信号のない交差点で出会い頭の衝突
優先道路を走行中の自動車が有利となります。
優先道路とは、
- 道幅が広い道路
- 中央に車線が通っている道路(点線や黄色ラインなどでも重要度は変わります。)
- 相手側道路に停止線がある
詳細な過失割合を交渉する際に焦点となるのは下記のとおりとなります。
- 走行中の速度は法定速度内であったか
- 停止線のある方に「一時停止」の標識はあるか
- 非優先道路からの進行方向は右折or左折or直進
- 同じ道路幅の場合は左方が優先される
よくある質問で、相手がノンストップで出てきたから自分は悪くない!過失が発生するのはおかしい!
そういった気持ちはとてもよくわかります。
しかしながら、過失割合を交渉するポイントとしてはノンストップで出てきたのが前提で進みます。
止まっていたらそもそも「事故は起きていない」という考え方になります。
とはいえ、避けようのないタイミングもありますよね。
自分の車の最後方部あたりにぶつかってきた場合は、ほんとに避けようがない(過失ゼロ)状態かもしれないので交渉の余地はあるかと思います。
教習所で教わった「だろう運転」ではなく、「かもしれない運転」を心がけるのが大切ですね。
慣れてくると忘れてしまう基本を守れば多くの事故を防ぐことができます。
信号のない交差点内で対向車との衝突(直進と右折)
信号が無いケースを事例にしていますが、実際信号があっても多いのがこの直進車と右折車の事故です。
特に信号がある場合、「信号の色がどのタイミングだったか?」が争点になってきます。
基本的には直進車が有利で右折車が加害者となります。
仮に対向の直進車の走行速度が法定速度を超過していたとしても、過失割合の調整が加わるだけで加害者に変わりはありません。
また、相手車両の速度超過を証明するのは意外と難しいケースもあります。
そういった場合はドライブレコーダーの動画記録があると交渉する際には有効な証拠となります。
冒頭あるように信号の色のタイミングも同じですね。
黄色だった、赤だった、いや完全に青だった!
そんな水掛け論で示談が進まない、なんてことも少なくありません。
どんなに急いでも到着時間にズレが生じるのは1分か2分程度。慌てず余裕をもった走行をすること心がけましょう。
右折車はどうしたって不利な状況になります。直進している場合でもいざという時に急停車できる範囲で走行すること心がけていれば、かなりの事故を防ぐことができると思いませんか?
駐車場内での交通事故
駐車場内での事故は大きい事故になりにくいですが、全体事故件数の多くの割合を占めます。
ちょっとした不注意から発生することも多いので気をつけたいところですね。
駐車スペースからバックして出ようとした時に通行スペースの車と衝突。
駐車場内の交通事故としてはよく想定されるケースですよね。
この場合、バックで出てきた車両がもちろん過失割合大きいのはみなさんも理解できると思います。
ここでよく揉めるのが通行スペースの車両側の言い分
「止まっていたのか?」「走っていたのか?」ここが争点になります。
ここで大事なのが「止まっていた」の定義ですが、基本的に事故の過失割合を決める際に「止まっていた」は停車中のことを指します。
駐車スペースを探しながらゆっくり走行していて、バックで出てくる車があったので危ないと思って止まった。
これはいわゆる停車中とは異なるので走行中の事故とみなされる可能性が高いです。
たぶん納得されない部分もあるかと思いますが、交渉の中ではそういったこともあり得るのでこれを踏まえて運転する必要があるってことです。
特に駐車場内だと駐車スペースをキョロキョロ探しながら走行していることも多いと思いますので、飛び出してきた相手車両に対応できる走り方を心がける必要があります。
その他のよくある交通事故のケース
他によくあるというか、よく意見相違で揉める事故のケースとしては狭い道路でのすれ違いの接触事故です。
こちらも駐車場内の事故と同じように「止まっていた」の定義で揉めるケースがあります。
面倒を避けるためには対向車が来ている時点で端に寄せて止まって待っているくらいの余裕が欲しいですね。
もう一つは、車線変更時の接触事故。
こちらも避けようが無い事故のケースも当然ありますが、双方の注意が必要になります。
車線変更しようとしている車両に対して、常にゆずってあげる気持ちがあれば避けられた事故もあります。
また、車線変更する側も無理に進入しないように心がけることが大事ですね。
思わぬトラブルを少しでも回避するにはドライブレコーダーをお勧めします。
実際に揉めそうなケースでも動画の証拠があるためスムーズに示談できた事例も増えてきました。
良くも悪くも証拠が残るドラレコですが、普及率もかなり増加してきていますので、自分を守るという意味でも取り付けしておくと非常に便利なツールとなります。
過失割合でよくある質問
まとめ
今回の記事では、自動車事故が起きた時の対応のポイントと過失割合から見る事故を防ぐポイントをお伝えさせていただきました。
自動車保険に加入しているから何が起きても安心!と過信して運転している人は皆無だと思ってます。
(もちろんそうですよね??笑)
基本的には事故がないことを前提に自動車保険に加入していると思いますので、ほとんどの方が初体験となる交通事故。
慌てず落ち着いて対応すれば問題ないのですが、そうはいっても不安はあるかと思います。
そんな万が一の時に備えて事前にこういった知識をいれて、想定しておくのもリスクマネジメントのひとつです。
また、万が一時に相談できる身近な存在がいることも安心材料のひとつ。
自動ブレーキシステムや自動運転自動車も少しずつ普及してきて事故件数自体は減少の傾向にあります。
しかしながら機械を過信し過ぎてしまうのもリスクとなります。
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