ファイナンシャルプランナーの亀山です。
今回は実際にあった知人のご夫婦についてのお話です。
定期預金から資産形成へのきっかけはセミナー参加
A子さんは、ご主人B夫さんの給料で家計を切り盛りする専業主婦。
無駄使いを嫌う堅実派で、B夫さんからは大蔵省と言われていました。
お金は確実な定期預金を好み、ボーナス時期の金融機関のキャンペーンでは都度、金融機関の短期定期預金の移し替えをして資産形成していました。
その後もB夫さんが定年退職したことでまとまった退職金を特別金利の退職金プラン(短期定期預金)に預けました。
6ヶ月預けて4%(当時)の金利がもらえることで満足感を得ていました。
ある日、証券会社より運用セミナーの招待状が届き、退職をして時間を持て余しているB夫さんは、乗り気でないA子さんを誘いセミナーに参加しました。
退職金の運用や老後の資産運用についての内容でしたが、投資信託や株式投資の説明を受けてもA子さんは正直よく分からなかったとのことでした。
それでも、唯一わかったことは、退職金を使って生活していくと近い将来に資金が底をついてしまう、今のB夫さんの年金額では預貯金を取り崩していく生活をしていかなければならない。
だから、資産形成について勉強していくことは必要だと強く感じました。
資産運用始めたはいいけど・・・
今までB夫さんは家計のことはすべてA子さんに任せていましたが、以前より興味のあった投資信託を始めることにしました。
何千種類もある中で、1年後にワールドカップとオリンピックを控えていたブラジルに関係した商品であれば、これからの成長は期待が持てる点と、何よりいつか行きたい国、いつかリオのカーニバルを観たいとの理由から「ブラジル」というネーミングを気に入り、まとめて一括購入しました。
3ヶ月、半年が過ぎ毎月決まって分配金は入ってきましたが、預けた投資信託は見る見る減っていき、3割近い損失が出てしまいました。
投資信託は長期で運用するものとセミナーで聞くも、なぜに長期運用がいいのか分からないのでこのまま持っていていいのだろうかと心配で仕方ありません。
続けているうちにニュースでブラジルのこと取り上げられると自然と目が止まるようになり、為替相場にも自然と注視するようになりました。気がつくと多くを見渡すことができるようになっていました。
我慢して持ち続けることで、オリンピックが終わる頃には3割近い損失も回復し、1割程度の利益を出していました。
このこともあり、マーケットはいつも動いているので、ある時期に損失でも長い目で見れば利益に転じることを経験しました。
同時に1つの投資先だけではリスクが高いので投資先を複数に分けた方がリスクも少なることにも気づきました。(資産の分散)
そんなこともありA子さんは最初は心配でならなかったのが、投資は怖いものでもギャンブルでもないことを理解してきました。
定期預金からの脱却
それからA子さんは何十年と毎月積立貯金を銀行でしていましたが、その分を思い切って積立投資信託に変更しました。
A子さんにとっては大きな躍進です。
毎月決められた日に定額投資していく投資信託は着実に利益を生み出していくようになりました。
また、下がっている時期も定額投資していくことでのメリットを肌で感じ、この変貌ぶりに驚きと感動を覚えました。
最後にA子さんは言いました。
「積立投資信託は時間分散と長期投資することでリスクを抑えることができ、少額から始められるので特に長期運用できる若い世代の資産形成に最適です。
まずは1日でも早く始めてみた方がいいですよね。定期預金で短期的に金利もらっても意味がない、私自身ももっと早く気づいて始めてればよかった。」
是非、参考にしてみてください。
さらに資産形成について詳しく知りたい方は下の記事も読んでみてください。
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