お金の専門FP石井修一です。
皆さんは、火災保険に地震保険特約を加入していますか?
先日の福島沖地震では一瞬ひやっとする方も多かったのではないでしょうか?被災地におかれましては被害遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。
東日本大震災から10年が経ちました。その後も大きな地震では熊本地震や北海道地震など、嫌な記憶は消えることなく脳裏に刻まれています。
そのような環境の中、地震保険加入率2010年では約48%程度だったのが、2019年では約67%と増加しています。それでもまだ23%の人が地震保険未加入のまま?というのが印象としてありますね。
今回の記事では、改めて地震保険って何?と基本の話から、23%いる地震保険に加入しない人の理由、おすすめの地震対策グッズをお伝えします。
「備えあれば憂いなし」、この言葉は嫌というほど身に染みていますが、改めて備えの必要性を伝えられたらと思っています。
地震保険とは
地震保険は、一般的な火災では対応していないケースの被害などに対応することが目的の保険制度です。
通常の火災保険では、日常的に起こり得る火災には対応していますが、(火災保険の活用に関しては別の記事を参照ください)地震が原因で生じた火災には対応していません。
調理中の地震や家電製品からの出火などは火災保険だけでは補償対象となっておらず、保険金を受けることができないのです。地震を原因とした火災事故は地震保険での対象になるということです。
地震保険では、噴火や津波による建物の火災・破損・埋没・流失にも対応しており、政府は火災保険との同時加入を推奨しています。日本は地震大国と呼ばれることもあるほど、年間の地震発生数が多い国です。
小さな地震であれば被害は少ない場合がほとんどですが、大きな地震になると被害によっては火災よりも大きくなることがあります。大地震発生後は会社が休みになってしまうケースもあり、自費で家財の修復を行わなければいけないケースも発生しうるのです。
そのような場合、地震保険に加入しておけば、補償を受けることができるので負担が大幅に減ります。大地震で精神的にも大変な時期に、経済的な不安も背負わないようにする効果もあるのです。
地震保険の支払い条件
地震保険の保険金が支払われる場合には条件があります。申し込み前に必ず確認しておきましょう。
項目 | 損害の程度 | 支払われる保険金 |
---|---|---|
全損 | 建物時価額の50%以上 | 地震保険金額の100%(時価額限度) |
大半損 | 建物時価額の40%~50%未満 | 地震保険金額の60%(時価額の60%限度) |
小半損 | 建物時価額の20%~40%未満 | 地震保険金額の30%(時価額の30%限度) |
一部損 | 建物時価額の3%~20%未満 | 地震保険金額の5%(時価額の5%限度) |
※上記表は建物の場合で家財の場合は別途条件は変わります。支払われる保険金は同じです。その他延べ床面積の損害程度での判定方法もあります。詳細はお問い合わせください。また損害の程度は建物主要構造部の損害を言います。
居住していない場合は対象外
事務所や工場・会社など、普段から住居として利用されていない建物は地震保険の対象外となります。
店舗兼住宅の場合や、事務所兼住宅の場合は対象となりますが、基本的には住んでいる家だけであることを忘れないようにしましょう。
震災後は店舗や工場などの地震保険も整備されつつありますが、保険料が高額になるケースもありますので、一度見積もりだけでも取ってみてはどうでしょうか。
1個・1組が30万円以上の物は対象にならない
火災保険同様、地震保険における対象は、「1個もしくは1組が30万円以内の物」です。
大地震が発生した場合には、様々なところに被害が出ますが、30万円以上の高額商品は補償の対象となりません。
例えば、絵画や骨董品、貴金属などがこれにあたります。地震で特に破損しやすいのは、貴金属や骨董品です。地震の揺れで骨董品が倒れて割れたり、貴金属のケースが割れたり転がったりして破損した場合は対象外となるので注意しましょう。
補償金額は火災保険の50%まで
地震保険は地震の被害を完全復旧することが目的ではなく、「被災した人々の生活の安定に貢献する」という事を前提とした保険です。
そのため、火災保険で設定した金額の30~50%の範囲でしか設定を行うことができません。
つまり、火災保険の保険金額の設定が低い人は地震保険の保険金額も下がってしまいます。
保険金額の上限が設定されている
地震保険の保険金額には、建物5000万円、家財1000万円までと上限が決まっています。
これは前述の「地震保険は被災した人々の生活の安定に貢献する」という目的の元、設定されている金額で、あくまでも支援といった位置づけであることの象徴ともいえます。
間接的に起きた損害も対象外
例として、マンションに住んでいる住人が地震の被害に遭ったとします。この方の家では水漏れが起き、下の階の住人に迷惑が掛かってしまいました。下の階の住人は電子機器が濡れてしまい、使えなくなっています。
この場合、被害に遭った上の階の住人が地震保険に加入していても、下の階の住人のクレームまでは地震保険では対応してくれません。下の階の住人とは個人的に折り合いをつける必要があるのです。
このように、地震保険では間接的に起こった被害には対応していません。被害にあった本人が元の生活に戻ることの支援が目的のため、保険範囲はそこまで広くないのです。
地震保険に申し込むと所得税の控除になる
地震保険は国と機関が連携して行っている制度です。火災保険は一般企業が行っていることに対し、地震保険を国が行っている理由は、地震がいつどこで起きるか予測不可能だからです。また、日本は地震が多い国なので、国民の自助意識を高めるためにも国が支援しているのです。
地震保険は保険金額1,000万円あたりおおよそ22,000円が毎年かかります。地震保険への出費は所得税や住民税の控除対象であり、この22,000円分税金を節約することができます。所得税は年収によって異なりますが、年収500万円の方であれば20%なので、地震保険に22,000円払っているとすれば、年間4,400円分税金を節約することができます。
住民税の場合は10%なので2,200円の節税となります。控除には地震保険申し込み時に届く控除証明書が必要になるので、確定申告までしっかりと手元に残しておきましょう。
おすすめ地震対策グッズ
保険で備えるとは言っても、損害が起きたら買い替えなど一時的に生活に不便を感じてしまうのも嫌ですよね。地震保険に加入いるから壊れても大丈夫、なんて思う人は少ないと思います。
そこで、地震が起きても被害を最小限に抑える地震対策グッズを紹介します。
テレビなどの転倒防止にはこれがおすすめです
普段のちょっとぶつかった時などにも便利です
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万が一の災害の時は慌ててるのでまとめて備えとくのも便利でうちも揃えてます
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地味だけど結構効果あるのがこの突っ張り棒。取り付けも簡単なので便利です。うちもこれで被害はなかったですね
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赤ちゃんが勝手にいじるの防止するために使用している人も多いんじゃないでしょか。これも見た目はシンプルですが、効果は抜群でした
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東日本大震災の時に困ったのが携帯の充電です。情報を逐一得たいけど電池の減りが気になってたら意味がないですもんね。あの時あったらなって思いました
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他にもさまざまな地震対策グッズありますので検索して探してみてください
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まとめ
今回は地震保険についてご紹介しました。
日本は世界的にも地震が多い「地震大国」で、東日本大震災のような大地震がいつ起こるかわかりません。現在では首都直下地震や南海トラフ巨大地震発生の可能性も危惧されています。
いざというときのために、火災保険のみならず、地震の保険で最低限の生活を守る備え、大地震が起きた時に被害を最小限にするための対策をしておく必要があります。
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