「相続対策」って難しく考える必要はない
最近お客様から相続についてご相談を受けることも増えてきたのですが、そのほとんどが「もっと早く知っていれば」と思うことが多いです。
「相続対策」と簡単には言うけれど、どうすればいいか分からないし、そもそも被相続人が考えてくれないと出来ることも限られてきます。
早めの対策は必要だけど、いつ発生するかわからないのが「相続」ですのであまり固執してやりすぎる必要もないと思います。
相続対策で大事なことは3つ
・分割対策(争続対策)
・納税対策
・節税対策
ですが、ここ最近では「揉めさせない」「減らさない(節税)」「凍結させない」の3要素も重要になってきていますが、まずは上記基本の3つを今回紹介します。
分割の問題
「相続」を「争続」にしないために。
というフレーズはよく聞くと思います。
しないために有効な手法は何があるでしょうか?
まずはじめに浮かぶのは「遺言書」ですね。まさに想いを遺すためには必須です。
ただこの遺言書にも問題はあります。それが遺留分の減殺請求。※詳細は検索してみてください
本来もらうべき法定相続分の2分の1までは家庭裁判に申し立てすれば権利として主張できます。
そこで、最も有効なのが「生命保険」になります。
相続対策に最も適したのが生命保険であると言われています。
その最大のメリットが「生命保険は受取人固有の財産である」ことです。
残したい資産を残したい人に受取人指定しておけば、分割の対象財産から外すことができるんです。
当然これだけで対策が万全というわけではないですが、まずやれることからやっていくことが重要で、環境も変わってくることもありますので、遺言書の中身も見直す必要もあります。
納税対策
どうやって納税するか、は個々の状況や環境によって変わってきます。
財産を引き継いで残った金融資産から納税するのか、相続した不動産を売却して納税したり物納したり。
また生命保険等で準備したりと様々な方法があります。
いつ相続が発生するか分からないということは、どのくらいの相続税がかかるのかも分からないということです。
分からないものに対して準備するには、固定されたものでなくある程度流動性の高い方法で準備した方がいいのではないでしょうか。
現金があって、評価の高い不動産があればなんとかなりますがそのような方の方が少ないのも事実です。
実際、相続財産の半分以上が不動産であるという統計も出ています。
節税対策
ここでのポイントは2つ
・相続財産の評価を下げる
・非課税枠を使う
土地や不動産ですと小規模宅地の特例等で評価額を下げることができます。(詳細は個別相談にて)
また、現金・預貯金や有価証券等の場合は下の世代に移す(贈与)ことで相続財産を減らします。
生前贈与に関しても年間110万円までは非課税となってますので有効に使えば節税効果は十分にあります。
ただ、ここで単純に110万円ずつ生前贈与しても先ほどから述べているように、いつ相続が発生するかは分からないんです。
2年目で亡くなってしまったら、思ったように相続財産を減らすことができずに結局多額の納税がきてしまうかもしれません。
絶対相続税のかかる家があるとして相続税の下限は10%です。
仮に310万円贈与したとすると310万円ー110万円(控除額)×10%=20万円(実効税率6.5%)となり、実際は相続税として納税するより、贈与した方が節税効果が発揮できます。
評価の下げ方は他にもいろいろあります。
特に生命保険を活用した対策は色々ありますので一度ご相談ください。
続いて非課税枠の活用ですね。
生命保険は、500万円×法定相続人の人数が非課税枠として活用できます。
これも簡単な対策の一つではありますが、意外と使われていないんです。もったいないですよね。
まとめ
今回簡単ではございますが相続対策の一部を紹介させて頂きました。
生命保険を活用した対策はすぐにでも始められることも多いですし、効果も大きいです。
また、遺言書に関しても基本的には作成しておくことをお勧めします。資産を誰に遺すかを記載するとともに
その想いを書き綴ることもできます。
この目的を達成することにより、関わるみなさんが幸せになるよう親身にお手伝いさせて頂きますので、是非一度お気軽にご相談ください。
その他法人の事業承継や相続についてはまた別の機会でご案内したいと思います。
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