
▶ 生命保険を選ぶ前に必ずやるべき3つのこと
▶ 「目的・期間・金額」の決め方を5ステップで解説
▶ 公的保障との役割分担でムダなく備える考え方
▶ 初めての相談で後悔しない相談先の見極め方
「生命保険に入ろうと思うけど、種類が多すぎて何を選べばいいか分からない」と感じている方は、実はとても多くいます。
医療・がん・死亡・就業不能……。保険の種類は多く、保険会社も多い。比較サイトを見ても情報が多すぎて、結局「よく分からないまま勧められたものに入った」という経験をお持ちの方もいるかもしれません。
実は、生命保険選びで最初にやるべきことは「商品を比べること」ではありません。
大切なのは先に「どのような保障が・いつまで・いくら必要か」という3つの軸を自分で決めること。ここが決まれば、商品選びは驚くほどシンプルになります。
この記事では、初めて生命保険を検討している方に向けて、失敗しない保険の選び方を5つのステップでわかりやすく解説します。
生命保険選びで失敗する人の共通点
生命保険選びで後悔する人の多くが、「商品から選び始める」という順番で動いています。
保険会社のパンフレットを見たり、比較サイトで料金を調べたりすること自体は悪くありません。しかし、それは本来「最後のステップ」です。
先に商品を見ると「どれも良さそう」に見えて選べなくなる。または不要な保障まで付けて保険料が高くなる。こうした失敗を防ぐために、まず「自分に必要な保障の設計図」を作ることが重要です。
目的を決める → 期間を決める → 金額を決める → 予算を決める → 商品を選ぶ
この5つの順番を守るだけで、選択肢が一気に絞り込めます。
STEP 1:保険に入る「目的」を明確にする
- 5つの保障ニーズを知る
- ライフステージ別の優先順位
- 目的が決まれば保険の種類が決まる
最初にやることは「何のために生命保険に入るか」を決めることです。目的によって必要な保険の種類はまったく変わります。
たとえば、家族を養う立場なら「万一のときに家族の生活を守る死亡保障」が優先。一人暮らしの社会人なら「病気・ケガの治療費に備える医療保障」が中心になります。
まず以下の表で、あなたの不安やニーズに当てはまるものを確認してみましょう。

ライフステージ別の優先度の目安
- 新社会人・一人暮らし → 医療保障・がん保障を優先
- 結婚・子どもが生まれた → 死亡保障・就業不能保障を優先
- 住宅ローンあり → 死亡保障の見直し・就業不能保障を追加
- 子どもが独立した → 死亡保障を縮小し医療・介護保障に切り替え

3. STEP 2:必要な「保険期間」を決める(終身 vs 定期)
- 終身タイプと定期タイプの違い
- どちらを選ぶかの判断基準
- 組み合わせが最も合理的
目的が決まったら、次は「いつまで保障が必要か」を考えます。生命保険の期間には大きく2種類あります。

① 終身タイプ:老後もずっと続けたい保障に
一生涯保障が続くタイプです。老後になっても病気・介護のリスクはなくなりません。「ずっと必要な保障(医療・介護など)」は、終身タイプが安心です。ただし月々の保険料は定期タイプより高めです。
② 定期タイプ:一定期間だけ手厚くしたいニーズに
一定期間(10年・20年など)だけ保障が続くタイプです。子育て期間中や住宅ローン返済期間中だけ死亡保障を手厚くしたい、というニーズにぴったりです。注意点は、更新のたびに保険料が上がることです。
| 賢い使い方:終身+定期の組み合わせ 老後も続けたい保障は終身タイプ、子育て・ローン期間中だけ手厚くしたい保障は定期タイプ—— この組み合わせが、家計の負担を抑えながら安心を確保する最も合理的な方法です。 |
STEP 3:「必要保障額」を計算する
- 死亡保障の必要額の計算方法
- 医療・がん保障の必要額の考え方
- 高額療養費制度を先に把握する
目的と期間が決まったら、次は「いくら必要か」を考えます。保険金額が高いほど保険料も上がります。「多ければ安心」ではなく、「本当に必要な金額」を知ることが大切です。
① 死亡保障の必要額:計算式で求める
| 必要保障額 =(遺された家族が毎月必要な生活費 × 必要な年数)- 遺族年金など公的保障で受け取れる金額- 現在の貯蓄額= 保険でカバーすべき「不足分」 |
「必要な年数」は末子が独立するまでの年数や、住宅ローンの完済年数が目安です。公的保障や貯蓄で賄える分を差し引いた「不足分だけ」を保険でカバーすればOKです。
② 医療・がん保障:不安の種類で必要額が変わる
医療・がんへの備えは、まず「何が不安か」を3種類に分けて考えましょう。
- 治療費(自己負担)への不安 → 高額療養費制度でカバーできる範囲を先に確認
- 収入が減ることへの不安 → 就業不能保険・貯蓄で補完
- 治療の選択肢への不安(個室・先進医療など) → がん特約・先進医療特約などで備える
| 高額療養費制度とは 月ごとの医療費の自己負担には上限があります(収入によって異なる)。 多くの方が想定しているより、治療費の自己負担は抑えられます。 この制度を把握した上で「補完が必要な部分だけ」を保険でカバーするのが合理的です。 |
5. STEP 4:公的保障との役割分担を確認する
- 日本の社会保障制度でカバーされるもの
- 会社員と自営業で異なる保障の差
- 民間保険は「不足分を補う」役割
日本に住む私たちは、公的年金・公的医療保険・雇用保険などの社会保障制度によってある程度守られています。民間の生命保険は、この「公的保障では足りない部分を補う」ためのものです。

| 自営業・フリーランスは要注意 会社員には「傷病手当金」がありますが、自営業・フリーランスにはこの制度がありません。 働けなくなった場合の収入補填はすべて自分で備える必要があります。就業不能保険・所得補償保険の重要性が、会社員より高くなります。 |
公的保障でどこまでカバーされるかを把握するだけで、「本当に保険で備えるべき部分」が明確になります。これが分かるだけで、不要な保険に入るリスクが大きく減ります。
6. STEP 5:保険料の予算を先に決める
- 保険料の一般的な目安
- 予算から逆算して設計する
- 優先順位のつけ方
目的・期間・必要保障額・公的保障の確認が終わったら、最後に「毎月いくらまで払えるか」を決めます。予算が先に決まると、商品選びで迷う時間が大幅に減ります。
① 保険料の目安
一般的に、生命保険料の目安は「手取り収入の5~7%程度」と言われています。手取り月収30万円の方なら、月1.5万~2.1万円が目安です。ただしこれはあくまで参考値。家賃・ローン・教育費などを踏まえ、「家計として無理なく払い続けられる金額」を最優先に考えましょう。
② 優先順位に沿って予算内で組み立てる
- STEP 1で整理した「不安が最も大きい目的」を最優先で備える
- 予算内で収まらない場合は定期タイプで保険料を抑える
- 家計に余裕ができたタイミングで優先度の低い保障を追加する
③ セルフチェック
| セルフチェックリスト □ 毎月いくらまで保険料に使えるか決まっていない □ 複数保険の合計保険料を把握できていない □ 「とりあえず手厚く」と特約を次々に追加している □ 住宅ローンや教育費など他の固定費とのバランスを考えていない □ 保険料が手取りの10%を超えている |
7. よくある質問(FAQ)
- 生命保険は何歳から入るのがベストですか?
-
必要なタイミングであれば「何歳から」という決まりはありません。平均寿命を基準に若い時に加入すると期間が長くなる分毎月の自己負担は少なく、年齢を重ねると期間が短くなるため毎月の負担が大きくなるだけで、トータルの保険料負担には大きな差は発生しないのが現状です。
- 掛け捨てと貯蓄型、どちらがお得ですか?
-
目的によって異なります。「保障」を目的にするなら掛け捨て(定期型)のほうが保険料を抑えられます。貯蓄型は保険料が高い分、解約返戻金がある点が特徴です。「保障」と「貯蓄」の目的を分けて、それぞれに合った選択をするのがおすすめです。
- 医療保険とがん保険、どちらを先に考えるべきですか?
-
まず「何が不安か」を3種類(治療費・収入減・治療選択肢)に分けてみてください。治療費の不安が強ければ医療保険が中心、がんになったときの収入減が不安なら就業不能保険が優先になる場合もあります。不安の正体を整理してから選ぶと、ムダなく備えられます。
- 相談に行くと契約させられそうで不安です。
-
「今日は話を聞くだけ」「整理だけしたい」という姿勢で臨んで大丈夫です。信頼できる相談先は、当日の契約を急かさず、持ち帰り検討を尊重してくれます。LINEで気軽に質問するところから始めるのもおすすめです。
- 保険証券が手元にない場合でも相談できますか?
-
はい、大丈夫です。家族構成・毎月の収支・貯蓄額が分かれば整理は始められます。証券の写真でもOK。「何も準備できていない」状態でも歓迎です。
まとめ
| ✓ 生命保険選びは「目的→期間→金額→公的保障確認→予算」の順番で考える ✓ 目的は5つのニーズから自分に当てはまるものを優先順位付けする ✓ 終身タイプと定期タイプを組み合わせると保険料を抑えながら安心できる ✓ 必要保障額は「必要な費用-公的保障-貯蓄」で計算する ✓ 保険料は手取りの5~7%を目安に、家計で無理なく払える金額を先に決める |
保険は「なんとなく不安だから」で選ぶと、払いすぎか不足のどちらかになりがちです。この記事で紹介した5ステップを踏むことで、自分の家族と家計に本当に合った保険を選べます。
「まず何を決めればいいか分からない」という方も、今日から「目的を書き出す」だけで始められます。
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